8.7 パスワード同期のヒント

パスワードを同期している場合は、安全な接続を使用することをお勧めします。次のそれぞれの間の接続は脆弱です。

安全な接続を作成するには、次の操作を1つ以上実行します。

ドライバシムがドメインコントローラで実行していなくてもパスワード同期が機能するように、SSLを設定する必要があります。

8.7.1 初期パスワードの設定

ユーザを最初に作成したときにパスワードが準拠していないというエラーが表示された場合は、パスワードポリシーを確認する必要があります。

たとえば、Active Directoryドライバによりアイデンティティボールトで新しいユーザオブジェクトを作成するときに、Active Directoryドライバにユーザの初期パスワードを設定させるとします。ユーザを作成すると、ドライバシムでユーザが作成された後、パスワードが設定されます。

ユーザの追加とパスワードの設定は別々に行われるため、新規ユーザは一時的のみであってもデフォルトのパスワードを受信します。ユーザを追加した直後にActive Directoryドライバでパスワードが送信されるため、パスワードはすぐに更新されます。

デフォルトのパスワードがユーザのeDirectoryのパスワードポリシーに従っていない場合は、エラーが表示されます。たとえば、ユーザの名字を使用して作成されたデフォルトのパスワードが短すぎてパスワードポリシーに準拠できない場合は、パスワードが短すぎることを示す-216エラーが表示されます。ただし、その後Active Directoryドライバでポリシーに準拠する初期パスワードが送信されると、この状況はすぐに解決されます。

使用しているドライバにかかわらず、ユーザオブジェクトを作成する接続システムで初期パスワードを設定するようにするには、次のいずれかを行うことを検討します。

  • 組織向けにアイデンティティボールトで定義されたパスワードポリシー(パスワードの管理の[Manage Password Policies (パスワードポリシーの管理)]オプションを使用して作成)にデフォルトのパスワードが準拠するように、デフォルトのパスワードを作成する発行者チャネルのポリシーを変更します。初期パスワードが信頼されるアプリケーションで設定されると、デフォルトのパスワードが上書きされます。

    このオプションが優先されます。システム内で高レベルのセキュリティを維持するために、デフォルトのパスワードポリシーを用意することをお勧めします。

  • デフォルトのパスワードを作成する、発行者チャネルのポリシーを削除します。サンプルの環境設定では、このポリシーはコマンド変換ポリシーセットにより提供されます。eDirectoryでは、パスワードのないユーザも追加できます。このオプションは、新しく作成されたユーザオブジェクトのパスワードが最終的に購読者チャネルから提供されることを想定しているので、ユーザオブジェクトは一時的にパスワードなしの状態になります。

これらの方法は、初期パスワードが「追加」イベントで提供されなくても、それ以降のイベントとして提供される場合には、特に重要です。