LinuxおよびSolarisでのハードウェアのアップグレードまたは交換
次のセクションでは、LinuxまたはSolarisシステムでの手動によるハードウェアのアップグレードまたは交換について説明します。この説明では、古いサーバを「サーバA」、それに置き換わる新しいサーバを「サーバB」と呼ぶことにします。
アップグレードに備えて、ディレクトリ情報ベース(dib)のバックアップを作成する必要があります。eDirectoryツリー内の他のサーバはこのサーバがすぐにオンライン状態に戻ることを期待するため、アップグレードをすばやく完了させて、できるだけ早くサーバにeDirectory情報を復元する必要があります。
LinuxおよびSolarisでハードウェアの変更を準備する
次のチェックリストを使用して、この手順を開始する準備ができているかどうか確認します。
- Treeパーティションのマスタを保持しているサーバでndsrepairユーティリティを実行して、サーバAのツリーが正常に機能していることを確認します。時刻が同期されていることも確認します。
 
- サーバAのデータベースでndsrepairユーティリティを実行します。ツリーが正常な状態にあり、サーバAが完全に同期されていることを確認します。
 
- サーバのdibのバックアップを作成します。eDirectoryに関連するすべてのファイルのバックアップを作成するには、次の手順に従ってください。
- サーバAでeDirectoryデーモンを停止します。
 
- /var/ndsディレクトリのバックアップを作成します。
 
- /etc/nds.conf、/etc/nsswitch.conf、および/etc/pam.confのバックアップを作成します。
 
 
- サーバBを起動し、作成したバックアップファイルを適切な位置にコピーします。
 
- eDirectoryデーモンを開始し、ndstraceユーティリティを実行して、サーバがレプリカリングの他のeDirectoryサーバと通信していることを確認します。
 
- アカウント管理コンポーネントがインストールされていて、サーバの名前が変更されている場合は、ndscfg -upgrade -m uamを実行します。
 
- Single Sign-on(SSO)がインストールされていた場合は、ndswskeyユーティリティを実行します。
 
Linux、またはSolarisでeDirectoryバックアップを作成する
LinuxまたはSolarisシステムですべてのeDirectory関連データのバックアップを作成するために使用できるユーティリティはありませんが、ndsbackupユーティリティを使用してデータベースのバックアップを作成できます。詳細については、「LINUXまたはSolarisでのバックアップサービスおよび復元サービスの使用」を参照してください。ハードウェアのアップグレードまたはシステム設定の変更の前に、次のファイルとディレクトリをtar形式にアーカイブします。
- /var/ndsディレクトリ
 
- /etc/nds.confファイル
 
- アカウント管理コンポーネントがインストールされている場合は、/etc/nsswitch.confファイルおよび/etc/pam.confファイル
 
LinuxおよびSolarisでのハードウェアアップグレード後にeDirectory情報を復元する
ハードウェアのアップグレード後、適切な位置でtar形式ファイルを解凍(untar)します。次の手順に従ってください。
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アカウント管理がインストールされていた場合で、サーバ名が変更された場合は、次のコマンドを実行します。
ndscfg -upgrade -m uam
または
SSOがインストールされていた場合は、次のコマンドを実行します。
ndswskey
 
サーバBが正しく動作せず、サーバAを直ちに機能させる必要がある場合は、次を実行します。
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サーバBのネットワークケーブルを抜くか、またはサーバを停止します。
 
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サーバAをネットワークに再接続し、起動します。
 
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サーバBからeDirectoryを削除し、再度アップグレードを試みます。