Novell eDirectoryには、さまざまなeDirectoryコンポーネントの設定を簡易化する設定ユーティリティが含まれています。次のセクションでは、Novell eDirectoryに含まれているLinuxまたはSolaris設定コンポーネントの機能と使用法について説明します。
nmasconfigは、ログインメソッド、ログインシーケンス、および簡易パスワードの変更の管理にも使用されます。詳細については、nmasconfig manpageのnmasconfig.1mを参照してください。
NDS環境設定ファイル(/etc/nds.conf)には、eDirectoryの設定に使用する環境設定パラメータのリストが含まれています。このファイルは、NDSデーモンの起動時に、このデーモンによって読み込まれます。この環境設定ファイルは、UTF-8形式で格納されます。このファイルの各エントリは、それぞれファイル内の1行を使用します。空白行やシャープ記号(#)で始まる行は、無視されます。
n4u.base.tree-name  | 
Account Managementが使用するツリー名です。この必須パラメータは、Account Managementのインストーラによって設定されます。このパラメータは設定できません。  | 
n4u.base.dclient.use-udp  | 
ディレクトリユーザエージェントは、eDirectoryサーバとの通信で、TCPの他にUDPも使用できます。このパラメータにより、UDP転送が可能になります。デフォルト値は0です。有効な値は、0または1です。  | 
n4u.base.slp.max-wait  | 
SLP(Service Location Protocol) API呼び出しのタイムアウトです。デフォルト値は30です。有効な値の範囲は、3〜100です。  | 
n4u.uam.preferred-server  | 
eDirectoryサービスを格納するコンピュータのホスト名です。優先サーバがある場合、ディレクトリユーザエージェントは優先サーバを使用できます。優先サーバには、マスタレプリカまたは読み書き可能レプリカを格納するいずれかのサーバを指定する必要があります。eDirectoryレプリカがLinuxまたはSolarisシステムに存在する場合は、効率をよくするためにLinuxまたはSolarisシステムのホスト名を優先サーバとして指定します。デフォルト値はNULLです。  | 
n4u.nds.advertise-life-time  | 
指定の時間が過ぎると、eDirectoryはディレクトリエージェントに再び自己登録します。デフォルト値は3600です。有効な値の範囲は1〜65535です。  | 
n4u.server.signature-level  | 
この署名レベルによって、拡張セキュリティサポートのレベルが決まります。この値を増やすとセキュリティは強化されますが、パフォーマンスは低下します。デフォルト値は1です。有効な値の範囲は0〜3です。   | 
n4u.nds.dibdir  | 
eDirectoryディレクトリ情報データベースです。デフォルト値は「/var/nds/dib」です。このパラメータはインストール時に設定されます。後から変更することはできません。  | 
n4u.nds.server-name  | 
eDirectoryサーバの名前です。デフォルト値はNULLです。   | 
n4u.nds.bindery-context  | 
バインダリコンテキストの文字列です。デフォルト値はNULLです。  | 
n4u.nds.server-context  | 
eDirectoryサーバの追加先コンテキストです。このパラメータは設定できません。  | 
n4u.nds.external-reference-life-span  | 
使用されていない外部参照を削除するまでの時間数です。デフォルト値は192です。有効な値の範囲は、1〜384です。  | 
n4u.nds.inactivity-synchronization-interval  | 
サーバ上のeDirectoryが格納する情報に何も変更が行われていない期間後に、レプリカの完全同期を実行するまでの時間間隔(分)です。デフォルト値は60です。有効な値の範囲は、2〜1440です。  | 
n4u.nds.synchronization-restrictions  | 
値を[Off]に設定すると、DSの任意のバージョンと同期できます。値を[On]に設定すると、パラメータとして指定した番号のバージョンと同期されます(例:ON,420,421)。デフォルト値は[Off]です。  | 
n4u.nds.janitor-interval  | 
eDirectory janitor処理の実行間隔(分)です。デフォルト値は2です。有効な値の範囲は、1〜10080です。  | 
n4u.nds.backlink-interval  | 
eDirectoryバックリンクの整合性チェックの実行間隔(分)です。デフォルト値は780です。有効な値の範囲は、2〜10080です。  | 
n4u.nds.flatcleaning-interval  | 
flatcleaner処理によるデータベースからのエントリの自動パージおよび削除の実行間隔(分)です。デフォルト値は720です。有効な値の範囲は、1〜720です。  | 
n4u.nds.server-state-up-threshold  | 
サーバの稼動状態のしきい値(分)です。このしきい値に達すると、eDirectoryはサーバの状態をチェックし、その後-625エラーを戻します。デフォルト値は30です。有効な値の範囲は、1〜720です。  | 
n4u.nds.heartbeat-schema  | 
Heartbeatベーススキーマの同期間隔(分)です。デフォルト値は240です。有効な値の範囲は、2〜1440です。  | 
n4u.nds.heartbeat-data  | 
Heartbeat同期間隔(分)です。デフォルト値は60です。有効な値の範囲は、2〜1440です。  | 
n4u.nds.drl-interval  | 
eDirectory分散リファレンスリンクの整合性チェックの実行間隔(分)です。デフォルト値は780です。有効な値の範囲は、2〜10080です。  | 
n4u.server.tcp-port  | 
n4u.server.interfacesパラメータでポート番号が指定されなかった場合に使用されるデフォルトポートです。   | 
n4u.server.interfaces  | 
eDirectoryサーバが、クライアント接続のために受信待機する場合のIPアドレスおよびポート番号です。設定の組み合わせを複数指定する場合は、値をカンマ区切りのリスト形式で指定できます。値は、<Interface name>|<IP Address>@<port>のように指定します。文字列すべてを指定するか、インタフェース名またはIPアドレスのいずれか1つの値を指定できます。nds.confファイルにパラメータが指定されていない場合、eDirectoryサーバは、n4u.server.interfacesパラメータで指定されたデフォルトポートを持つIPアドレスのいずれかを取得します。n4u.server.interfacesパラメータも指定されていない場合、デフォルトのポートは524になります。指定可能な値を次に示します。 - Interface name | IP Address - eDirectoryサーバは、デフォルトポートを持つインタフェース名またはIPアドレスを取得します。
 - Interface name | IP Address@port - eDirectoryサーバは、指定したポート番号を持つインタフェース名またはIPアドレスを取得します。
 
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n4u.server.active-interval  | 
スレッドプール内の作業スレッドは、作動可能キューでジョブを実行できる場合は、アクティブな状態です。このパラメータの値が指定する時間(ミリ秒)内にスレッドプールに戻ったスレッドは、アクティブと見なされます。この時間は、設定されたプロセッサの数に対応して内部で計測されます。デフォルト値は10,000ミリ秒(10秒)です。  | 
n4u.ldap.lburp.transize  | 
1つのLBURPパケットでNovell Import Conversion ExportクライアントからLDAPサーバに送られるレコード数です。トランザクションのサイズを増やして、1つの要求で確実に複数の追加操作が実行できます。デフォルトのトランザクションサイズは25です。1〜250のハード制限範囲内の任意のトランザクションサイズを指定できます。  |