18.4 プリントサービス実装のヒント

ここでは、実装について簡単に説明します。完全なiPrintのマニュアルは、『OES 2: iPrint for Linux Administration Guide』および『OES 2: iPrint Administration Guide for NetWare』を参照してください。

  • セクション 18.4.1, 初期セットアップ

  • セクション 18.4.2, 実装に関する注意事項

  • セクション 18.4.3, その他の実装タスク

18.4.1 初期セットアップ

iPrintをインストールするには、OES 2サーバをインストールした後で次の処理を実行する必要があります。

  1. ドライバストア(OES 2 Linux上)またはブローカ(OES 2 NetWare上)を作成して、プリントドライバを保存します。

    これらのeDirectoryオブジェクトは、それぞれLinuxサーバとNetWareサーバにネットワークプリンタ用のドライバを保存します。ネットワーク用に作成する各プリンタオブジェクトは、ドライバストア/ブローカ内のプリンタドライバを参照する必要があります。ユーザが後でプリンタをインストールすると、ユーザのワークステーションで稼働しているプラットフォーム用のドライバが、ドライバストアからダウンロードされてインストールされます。

    ドライバストアはiManagerを使用して作成します。詳しい処理手順については、次を参照してください。

    • Linux: 『OES 2: iPrint for Linux Administration Guide』のCreating a Driver Store

    • NetWare: 『OES 2: iPrint Administration Guide for NetWare』のCreating a Broker

  2. プリンタ/プラットフォームの必要な組み合わせごとに、プリンタドライバをドライバストアまたはブローカに追加します。

    たとえば、ネットワーク上でWindows XP、Windows 2000、Novell Linux Desktop (NLD)の各ワークステーションを使用しており、4種類のプリンタがある場合は、プラットフォームごとに4つのプリンタドライバ(つまり、合計で12のプリンタドライバ)をドライバストアまたはブローカに追加する必要があります。

    プリンタドライバは、iManagerを使用してドライバストアに追加します。詳しい処理手順については、次を参照してください。

    • Linux: 『OES 2: iPrint for Linux Administration Guide』のUpdating Printer Drivers

    • NetWare: 『OES 2: iPrint Administration Guide for NetWare』のAdding or Updating Printer Drivers

  3. プリントマネージャオブジェクトを作成します。

    プリントマネージャは、ユーザからプリントジョブを受信し、ターゲットプリンタが使用できる状態になった時点で、ジョブをターゲットプリンタに転送します。プリントオブジェクトを作成するには、プリントマネージャが稼働している必要があります。

    プリントマネージャは、管理者がeDirectoryに作成するオブジェクトであり、通常はiManagerを使用して起動および停止します。

    プリントマネージャオブジェクトは、iManagerを使用して作成します。詳しい処理手順については、次を参照してください。

    • Linux: 『OES 2: iPrint for Linux Administration Guide』のCreating a Print Manager

    • NetWare: 『OES 2: iPrint Administration Guide for NetWare』のCreating a Print Manager

  4. プリンタオブジェクトを作成します。

    ユーザがiPrintからアクセスできるプリンタごとに、プリンタオブジェクトを作成する必要があります。プリンタオブジェクトにはプリンタ情報が保存されます。この情報は、プリンタがワークステーションにインストールされるたびに使用されます。

    プリンタオブジェクトは、iManagerを使用して作成します。詳しい処理手順については、次を参照してください。

    • Linux: 『OES 2: iPrint for Linux Administration Guide』のCreating a Printer

    • NetWare: 『OES 2: iPrint Administration Guide for NetWare』のCreating a Printer

  5. (オプション)ロケーションベースのカスタマイズされた印刷Webページを作成します。

    iPrintをインストールすると、iPrintプリンタをインストールするためにユーザがアクセスできるDefault Print List(デフォルトのプリンタリスト)のWebページがデフォルトで作成されます。

    ロケーション別のプリンタのリスト、各プリンタを示す建物の見取り図、またはその両方を組み合わせた機能を持つロケーションベースの印刷Webページを作成して、ブラウザで選択できるオプションを拡張することができます。

    組織が地理的に分散している場合や、同じ建物でも複数の階にまたがっている場合は、ロケーションベースの印刷Webページがあると、ユーザの印刷処理を大幅に簡素化できます。

    iPrintをインストールすると、プリンタアイコンをクリックするだけで簡単にロケーションマップを作成できるiPrint Map Designerもインストールされます。詳細については、次を参照してください。

    • Linux: 『OES 2: iPrint for Linux Administration Guide』のSetting Up Location-Based Printing

    • NetWare: 『OES 2: iPrint Administration Guide for NetWare』のSetting Up Location-Based Printing

  6. iPrintプリンタにアクセスする処理手順をユーザに伝えます。

    これらの処理を実行すると、ネットワークでiPrint機能を使用できるようになります。ユーザには、印刷Webページへのアクセス方法を知らせるだけで十分です。その他は、Novell iPrintが実行します。

18.4.2 実装に関する注意事項

Linux上のiPrintに関連した、実装に関する注意事項があります。詳細については、iPrintを参照してください。

18.4.3 その他の実装タスク

「セクション 18.4.1, 初期セットアップ」で説明したタスク以外にも、必要に応じて実行しなければならない追加タスクがあります。追加の可能性のあるタスクのリストは、OESオンラインヘルプのPrint Serviceリンクを参照してください。