2.3 同期化に備えたLotus Notesの準備

ここでは、Lotus NotesシステムとIdentity Managerが正常に連携するためのセットアップ作業について説明します。

2.3.1 環境設定情報の収集

Lotus Notes用のドライバ環境設定をインポートする際、システム固有の多量の情報を指定する必要があります。これらの情報のうち、次の手順を実行する前に収集できる情報もあれば、実行中に定義する情報もあります。

これらの情報については、Section 2.4.2, ドライバオブジェクトの作成とドライバ環境設定のインポート内の表を参照してください。

2.3.2 Lotus Notesアカウントとグループの作成

  1. ドライバ専用のNotesユーザIDを作成して、ターゲットのNotesデータベース(通常はnames.nsf)、ndsrepによって作成される出力データベース(ndsrep.nsf)、およびcertlog.nsfに対してマネージャレベルのACLアクセス権を付与します。names.nsfデータベースと同期化する場合には、すべてのACL役割(GroupCreator、GroupModifier、NetCreator、NetModifier、PolicyCreator、PolicyModifier、PolicyReader、ServerCreator、ServerModifier、UserCreator、UserModifier)を選択しておく(有効にしておく)必要があります。

  2. アクセス拒否グループが作成されていない場合には、Lotus Domino Administratorツールを使用してこのグループを作成します。このグループは、無効なユーザアカウントの格納に使用されます。

  3. 作成したアクセス拒否グループのユニバーサルID (UNID)をコピーして、保存します。

    この文字列は、ドライバがこのオブジェクトを識別するために使用します。ドライバ環境設定をインポートするときに、このIDを指定する必要があります。

    この文字列は次の方法で取得します。

    1. そのグループの[Document Properties (ドキュメントプロパティ)]を表示します(このオブジェクトを選択し、右クリックして、[Document Properties (ドキュメントプロパティ)]を選択します)。

    2. [Meta (メタ)]タブ(右から5番目のタブ)をクリックします。

    3. Identifier (識別子)]フィールド内のテキストの最後に移動し、最後のスラッシュの直後から末尾までの文字列をコピーします。この文字列は常に英数字32文字です。

      たとえば、[Identifier (識別子)]フィールド内のテキストが次のテキストである場合、Notes://myserver/87256E530082B5F4/85255E01001356A8852554C200753106/16A28402CCEB7A9C87256E9F007EDA9B UNIDは次の文字列になります。16A28402CCEB7A9C87256E9F007EDA9B

    4. Section 2.4.2, ドライバオブジェクトの作成とドライバ環境設定のインポートで説明されているように、ドライバ作成ウィザードを実行するときに使用できるように、この情報をファイルに保存しておきます。

2.3.3 Lotus Notesインフラストラクチャでの証明者およびIDファイルへのアクセス権の付与

Notesドライバユーザには、次のファイルへのアクセス権が必要です。

  • Notes上でのドライバユーザ自身のユーザCertifier IDファイル
  • ドライバがユーザを作成するために必要な証明者のCertifier IDファイル
  • サーバIDファイル(オプション。システム構成によって異なる)
  • ドライバが新しいユーザCertifier IDファイルを作成する場所に対するファイルアクセス権(オプション。ドライバにこの機能を持たせる場合には必要)