2.4 ドライバのセットアップ

ここでは、ドライバをインストールし、設定し、実行できるようにします。ドライバを更新する場合は、Section 3.0, アップグレードを参照してください。

通常、インストールした後に、証明書を処理するためのカスタマイズが必要です。詳細については、Section 4.0, ドライバのカスタマイズを参照してください。

2.4.1 ドライバシムのインストール

Windowsでのインストール

  1. リモートローダをインストールします。

  2. ドライバシムのインストールにおいて、Identity Managerと同じマシン上でドライバを実行する場合でも、ドライバはリモートローダから実行することをお勧めします。

    インストール中に、[接続システムサーバ]を選択します。詳細については、『Novell Identity Manager 3.0管理ガイド』の「リモートローダの設定」を参照してください。

    ドライバシムに必要なファイルは、\Novell\RemoteLoaderディレクトリと\Novell\RemoteLoader\libディレクトリにインストールされます。

    ドライバシムは、メタディレクトリエンジンのインストールと同時にインストールすることも、後からインストールすることもできます。

    1. ドライバをメタディレクトリエンジンと同じマシン上でローカル実行する場合には、Identity Managerインストールプログラムを実行して、Lotus Notes用Identity Managerドライバを選択します。

      詳細については、『Novell Identity Manager 3.0管理ガイド』の「Identity Managerドライバの管理」を参照してください。

    2. ドライバをリモートで実行する場合には、ドライバシムとリモートローダを、ドライバを実行するシステム上にインストールします。詳細については、『Novell Identity Manager 3.0管理ガイド』の「接続システムの設定」を参照してください。

  3. ドライバをセットアップするために、次のファイルを手動でコピーします。

    ファイル名

    コピー元

    コピー先

    ndsrep.exe

    インストールされている場所: \novell\NDS

    または \Novell\RemoteLoader

    Dominoサーバの実行可能フォルダ(\Lotus\Domino)

    dsrepcfg.ntf

    インストールされている場所: \novell\NDS

    または \Novell\RemoteLoader

    Dominoサーバのデータフォルダ(Lotus\Domino\Data)

    Notes.jar

    \Lotus\Domino

    リモートで実行する場合 \Novell\RemoteLoader\lib

    ローカルで実行する場合 \Novell\NDS\lib

  4. Domino共有ライブラリディレクトリ(たとえば c:\lotus\domino)をWindowsシステムパス上に置き、コンピュータを再起動して、ここで行った設定を有効にします。

    このディレクトリがWindowsシステムパス上にない場合、JVM*は、nlsxbe.dllなど、Notes.jarが必要とするDomino共有ライブラリを検出できなくなる場合があります。

  5. Dominoサーバがデータベースの署名を必要とする場合には、NotesクライアントまたはDomino Administratorを使用して、dsrepcfg.ntfにDominoサーバのサーバIDで署名します。

  6. インストール後、Section 2.4.2, ドライバオブジェクトの作成とドライバ環境設定のインポートで説明されているように、ドライバオブジェクトを作成します。

  7. リモートローダの初回起動用に、ドライバとリモートローダのパスワードを設定します。

    Section 2.4.2, ドライバオブジェクトの作成とドライバ環境設定のインポートで説明されているように、このパスワードは、ドライバ環境設定をインポートするときに指定したドライバパスワードリモートパスワードと同じである必要があります。

  8. iManagerを使用してドライバを起動します。

    1. iManagerで、[Identity Manager]>[Identity Managerの概要]の順に選択します。

    2. ツリー全体を検索し、該当するドライバセットからドライバを探すか、コンテナを指定し、[検索]をクリックします。

    3. ドライバアイコンの右上隅にあるドライバステータスインジケータをクリックして、[ドライバの起動]をクリックします。

    4. パスワードを要求するプロンプトが表示されたら、ドライバに対して使用しているNotesユーザのパスワードを入力します。このプロンプトは、ドライバを最初に起動するときのみ表示されます。また、表示されるかどうかもドライバの環境設定によります。

      ドライバは、初回起動時、次を実行します。

      • Dominoサーバ(インポート時にドライバパラメータで指定)を検索します。
      • dsrepcfg.nsfを開きます。このファイルがない場合、ドライバは、ドライバ付属のdsrepcfg.ntfデータベーステンプレートを使用して、dsrepcfg.nsfが自動的に作成されます。
      • dsrepcfg.nsfに、該当する更新データベースファイル(通常はndsrep.nsf)を指定する発行者パラメータとデータを書き込んで、ndsrepが読み取れるようにします。

      IMPORTANT:ドライバが実行されるマシン上に複数のnotes.iniファイルがあった場合、NotesDriverShimが正しい.iniを使用するように、オペレーティングシステムの検索パス上にそのディレクトリを配置します。ドライバシムが間違ったnotes.iniファイルで初期化された場合、ドライバシムはdsrepcfg.ntfを開くことができません。

      dsrepcfg.ntfが見つからなかった場合、または最初のdsrepcfg.nsf作成プロセスに失敗した場合、発行者チャネルはシャットダウンし、Step 9を完了できません。

      正しいnotes.iniファイルが検出されるようにWindowsシステムパスを変更することにより、ドライバシムが正しく初期化されるようにします。

  9. Dominoコンソールから、ndsrepタスクを開始します。

    load ndsrep instance
    

    instanceはドライバ名、または、このドライバに対して設定されている固有のインスタンス名である必要があります。ドライバ名にスペースが含まれている場合、ドライバ名を引用符で囲む必要があります。ndsrepがロードされた後、このndsrepのインスタンスに対してTELLコマンドを発行するときは、常にそのインスタンス名を使用します。

    ここで、Notesタスクビューアに、DirXMLまたはこれと似た名前のタスクが表示されます。

  10. 最初の環境設定および起動を検証した後、ndsrepが自動的にロードされるように、Dominoサーバのnotes.iniファイルを更新します。

    例:

    ServerTasks=Update,Replica,Router,AMgr,AdminP,ndsrep notesdrv1, CalConn,Sched,HTTP,IMAP,POP3
    

    ドライバ名にスペースが含まれている場合、ドライバ名を引用符で囲む必要があります。

    初回起動に成功したら、Notesドライバとndsrepは、実際の作業構成に応じて、任意の順序で起動できます。

    ndsrepの詳細については、Section 2.4.3, ndsrepを使用したデータベースレプリケーションの設定を参照してください。

  11. ドライバのアクティベーションを行います。詳細については、Section 2.4.5, ドライバのアクティベーションを参照してください。

    ドライバをまだ購入していない場合には、ドライバによって同期化するデータをテスト環境以外で使用しないようにしてください。

  12. すべてのオブジェクトを一度に同期化する場合は、Section 2.4.4, データの移行と再同期化で説明されている手順に従う必要があります。

    このことを行わない場合、同期化は、個々のオブジェクトに変更が発生したときに、オブジェクトごとに行われます。

  13. 通常、インストールした後に、証明書を処理するためのカスタマイズが必要です。詳細については、Section 4.0, ドライバのカスタマイズを参照してください。

AIX、Linux、またはSolarisでのインストール

  1. Identity Managerをインストールした後、ドライバを実行するシステム上にドライバシムとリモートローダをインストールします。

    AIX、Linux、およびSolarisへのインストールでは、Identity Managerと同じマシン上でドライバを実行する場合でも、ドライバはリモートローダを使用して実行する必要があります。

    インストール中に、[接続システムサーバ]を選択します。詳細については、『Novell Identity Manager 3.0管理ガイド』の「リモートローダの設定」を参照してください。

    ドライバシムに必要なファイルは/usr/lib/dirxmlにインストールされます。

  2. /usr/lib/dirxml/classes/Notes.jarが、現在の環境において正しいディレクトリにリンクされていることを確認します。

    たとえば、次のように入力します。

    ls -l /usr/lib/dirxml/classes/Notes.jar

    たとえば、次のようにリンクされていることが必要です。

    /usr/lib/dirxml/classes/Notes.jarから/opt/lotus/notes/latest/linux/Notes.jarへリンク

  3. Lotus Notesアカウントとグループの作成の手順により、リモートローダとドライバを実行するユーザを作成していることを確認します。

    rootを使用してNotesドライバ用にリモートローダを実行することはできません。

  4. ドライバオブジェクトの作成とドライバ環境設定のインポートを参照して、ドライバオブジェクトを作成します。ドライバはまだ起動しないでください。

  5. NotesクライアントまたはDomino Administratorを使用して、dsrepcfg.ntfをDominoサーバのサーバIDで署名します。

  6. 次のファイルを、インストールされている場所(デフォルトでは/usr/lib/dirxml/rules/notes)から、Dominoサーバ上のドライバを起動する場所(/local/notesdata、/home/notes、または/user/binなど)にコピーします。この場所を実行検索パスに含めることをお勧めします。

    ファイル名

    説明

    rdxml.startnotes

    このスクリプトは、Notesドライバ用のDominoオペレーティングシステム環境変数を設定するfindDominoスクリプトを呼び出します。次に、rdxml.startnotesスクリプトは、rdxml.confignotesファイルで指定されているNotesドライバパラメータでリモートローダを起動します。

    これらのスクリプトが現在の検索パス上にない場合は、次のいずれかを行う必要があります。

    • findDominoスクリプトへのパスを含むように、rdxml.startnotesを変更します。
    • /usr/binに、findDominoのシンボリックリンクを作成します。

    rdxml.stopnotes

    このスクリプトは、Notesドライバを実行するリモートローダを停止します。

    findDomino

    このスクリプトは、rdxml.startnotesスクリプトから呼び出されます。rdxml.startnotesを起動すると、このスクリプトによって、DominoのUNIX*タイプのインストール場所を示す、オペレーティングシステム環境変数が設定されます。

    rdxml.confignotes (または、環境設定情報が保存されているファイル)

    この環境設定は、rdxml.startnotesスクリプトとrdxml.stopnotesスクリプトによって参照されます。

    実際の環境に合うように、rdxml.startnotesスクリプトの変更が必要になる場合もあります。たとえば、環境設定ファイルの名前をrdxml.confignotes以外の名前に変更する場合は、スクリプトの最後の行を変更する必要があります。

    このファイル内で参照される環境設定ポートを変更することが必要な場合もあります。

    これらの3つのサンプルスクリプトとサンプル環境設定ファイルは、ドライバの起動方法を示す目的で提供されています。rdxml.startnotesを使用してドライバ用リモートローダを開始し、rdxml.stopnotesを使用してドライバ用リモートローダを停止できます。

    サンプルスクリプトは、さまざまな状況に対応しています。実際の環境で動作しない場合には、適宜編集してください。サンプルスクリプトでは、トラブルシューティングに利用できるように、ドライバのリモートローダのトレースログが生成されるようになっています。

  7. Step 6の表に示されているように、実際の環境に合うように、スクリプトと環境設定ファイルを適宜変更します。

  8. Step 6で示されている3つのスクリプトが、実行可能なファイルアクセス権(たとえばrwxr-xr-x)を持っていることを確認します。

  9. リモートローダの初回起動用に、ドライバとリモートローダのパスワードを設定します。

    例:

    cd driver_script_directory ./rdxml.startnotes -sp driver_password remote_loader_password
    

    Section 2.4.2, ドライバオブジェクトの作成とドライバ環境設定のインポートで説明されているように、このパスワードは、ドライバ環境設定をインポートするときに指定したドライバパスワードリモートパスワードと同じである必要があります。

  10. rdxml.startnotesを使用して、ドライバ用にリモートローダを開始します。

    例:

    cd driver_script_directory ./rdxml.startnotes
    

    driver_script_directoryは、Step 6でファイルをコピーしたディレクトリです。

  11. iManagerを使用してドライバを起動します。

    1. iManagerで、[Identity Manager]>[Identity Managerの概要]の順に選択します。

    2. ドライバセット内でドライバを検索します。

    3. ドライバアイコンの右上隅にあるドライバステータスインジケータをクリックして、[ドライバの起動]をクリックします。

      ドライバを最初に起動するときには、次が実行されます。

      • Dominoサーバ(インポート時にドライバパラメータで指定)を検索します。
      • dsrepcfg.nsfを開きます。このファイルがない場合、ドライバは、ドライバ付属のdsrepcfg.ntfデータベーステンプレートを使用して、dsrepcfg.nsfを自動的に作成します。
      • dsrepcfg.nsfに、該当する更新データベースファイル(通常はndsrep.nsf)を指定する発行者パラメータとデータを書き込んで、ndsrepが読み取れるようにします。

      NOTE:dsrepcfg.ntfが見つからなかった場合、または最初のdsrepcfg.nsf作成プロセスに失敗した場合、発行者チャネルはシャットダウンし、Step 12を完了できません。

  12. Dominoコンソールから、ndsrepタスクを開始します。

    load ndsrep instance
    

    instanceはドライバ名、またはこのドライバに対して設定されている固有のインスタンス名である必要があります。ドライバ名にスペースが含まれている場合、ドライバ名を引用符で囲む必要があります。ndsrepがロードされた後、このndsrepのインスタンスに対してTELLコマンドを発行するときは、常にこのインスタンス名を使用します。

    ここで、Notesタスクビューアに、DirXMLまたはこれと似た名前のタスクが表示されます。

  13. 最初の環境設定および起動を検証した後、ndsrepが自動的にロードされるように、Dominoのnotes.iniファイルを更新します。

    例:

    ServerTasks=Update,Replica,Router,AMgr,AdminP,ndsrep notesdrv1, CalConn,Sched,HTTP,IMAP,POP3
    

    ドライバ名にスペースが含まれている場合、ドライバ名を引用符で囲む必要があります。

    初回起動に成功したら、Notesドライバとndsrepは、実際の作業構成に応じて、任意の順序で起動できます。

  14. ドライバのアクティベーションを行います。詳細については、Section 2.4.5, ドライバのアクティベーションを参照してください。

    ドライバをまだ購入していない場合には、ドライバによって同期化するデータをテスト環境以外で使用しないようにしてください。

  15. すべてのオブジェクトを一度に同期化する場合は、Section 2.4.4, データの移行と再同期化で説明されている手順に従う必要があります。

    オブジェクトを一度に同期化しない場合、次に各オブジェクトに変更が発生したときに、オブジェクトごとに同期化が行われます。

  16. 通常、インストールした後に、証明書を処理するためのカスタマイズが必要です。詳細については、Section 4.0, ドライバのカスタマイズを参照してください。

トラブルシューティングのヒントについては、インストールのトラブルシューティングを参照してください。

インストールのトラブルシューティング

Windowsの場合:

  • ドライバは、初めて実行したとき、Dominoサーバ(インポート時にドライバパラメータで指定)を検索し、ndsrepが読み込む発行者パラメータを書き込むために、dsrepcfg.nsfを開こうとします。dsrepcfg.nsfがない場合、NotesDriverShimは、ドライバ付属のデータベーステンプレートdsrepcfg.ntfを使用してdsrepcfg.nsfを作成します。

    dsrepcfg.nsf が作成され、適切な更新データベースファイル(通常、ndsrep.nsf)を指定するデータが含まれている場合、Dominoコンソールからndsrepをロードできます。

    dsrepcfg.ntfが見つからなかった場合、または最初のdsrepcfg.nsf作成プロセスに失敗した場合、発行者チャネルはシャットダウンし、Dominoコンソールからndsrepタスクをロードできません。

    Notesクライアントを使用すると、dsrepcfg.ntfテンプレートを使用してdsrepcfg.nsfデータベースを作成できます。この後、Notesドライバユーザがこのデータベースに対してマネージャレベルのアクセス権を持つようにACLを変更します。

AIX、Linux、およびSolarisの場合:

  • ドライバをインストールした後でDominoをアップグレードした場合、次のいずれかを行う必要があります。
    • 次のシンボリックリンクを確認し、必要に応じて手動で作成し直します。

      Table 2-1 確認するリンク

      リンク先ファイル

      作成するシンボリックリンク

      Notes.jar

      /usr/lib/dirxml/classes/Notes.jar

      例:

      ln -s /opt/lotus/notes/latest/your_platform/Notes.jar/user/lib/dirxml/classes/Notes.jar

      ndsrep

      /opt/lotus/notes/latest/your_platform/ndsrep

      例:

      ln -s /usr/lib/dirxml/rules/notes/ndsrep /opt/lotus/notes/latest/your_platform/ndsrep

      dsrepcfg.ntf

      /opt/lotus/notes/latest/your_platform/dsrepcfg.ntf

      例:

      ln -s /usr/lib/dirxml/rules/notes/dsrepcfg.ntf /opt/lotus/notes/latest/your_platform/dsrepcfg.ntf

      変数your_platformは、オペレーティングシステムを表します。フォルダ名は次の表のとおりです。

      Table 2-2 オペレーティングシステム別フォルダ名

      オペレーティングシステム

      フォルダ名

      AIX

      ibmpow

      Linux

      linux

      Solaris

      sunspa

    • 特定のファイルをバックアップしてから、ドライバを再インストールします。ドライバシムを再インストールすると、シンボリックリンクが再生成されますが、その際、特定のファイルに対して上書きが行われます。これらのファイルに対して変更を加えていた場合には、バックアップを作成しておく必要があります。

      次のファイルをバックアップしておきます。

      rdxml.startnotes rdxml.stopnotes findDomino rdxml.confignotes (または、環境設定情報が保存されているファイル)

      ドライバシムを再インストールしたら、バックアップを元の場所にコピーします。

  • ドライバ付属のサンプルスクリプト(rdxml.startnotesrdxml.stopnotesfindDomino)では、トラブルシューティングで使用できるように、ドライバ用のリモートローダのトレースログが生成されます。

2.4.2 ドライバオブジェクトの作成とドライバ環境設定のインポート

ドライバ環境設定ファイルをインポートして、ポリシー、スタイルシート、フィルタなど、基本ドライバ環境設定に必要なすべてのeDirectoryオブジェクトを作成します。その後、業務上のニーズに合わせて、環境設定を適宜変更できます。

詳細については、『Novell Identity Manager 3.0管理ガイド』の「ドライバオブジェクトの作成」を参照してください。

次の情報を指定して、ウィザードを終了したら、Section 2.4.1, ドライバシムのインストールで説明されているように、ドライバを起動します。

サンプルドライバ環境設定では、新しい機能として、環境設定のインポート時の複雑さを軽減するための柔軟なプロンプト表示が採用されています。リモートローダから使用できるようにドライバをインストールする場合には、ウィザードに、これらの機能に対する情報を指定するための追加ページが表示されます。

Table 2-3 役割ベースのエンタイトルメントのセットアップ

インポートプロンプト

説明

NotesユーザID

このドライバがNotes認証で使用するNotesユーザIDを、完全に修飾された標準形式(cn=Notes Driver/o=Organizationなど)で入力します。

このユーザIDは、入力データベースと出力データベースの両方に対して、管理権を持っている必要があります。このIDは、このドライバ専用のIDで、このドライバでのみ使用されるIDとして作成することをお勧めします。これにより、このユーザが使用されているときのNotesへの変更に対してドライバが応答しないようにすることができます。

NotesユーザIDファイル

このドライバがNotesの認証で使用するNotesユーザに関連付けられるNotesユーザIDファイルの(Dominoサーバ上の)フルパスを入力します。

Notesユーザパスワード

このドライバが(上のユーザIDファイルについて)Notesに対して認証を行うときに使用するNotesユーザIDのパスワードを入力します。

Dominoサーバ

このドライバが認証を行うDominoサーバの名前を、完全に修飾された標準形式(cn=NotesServer/o=Organizationなど)で入力します。

NotesサーバIDファイル

このドライバが認証を行うNotesサーバに関連付けられているNotesサーバIDファイルのフルパスを入力します。

デフォルトのNotes Certifier IDファイル

このドライバがデフォルトの証明者で使用する、デフォルトのNotes Certifier IDの(Dominoサーバ上の)フルパスを入力します。これは通常はルート証明者ですが、適切なアクセス権を持つ任意の証明者にすることもできます。

完全に修飾されたNotesのデフォルトの証明者名

Notesのアドレス帳で検索される、デフォルトの完全に修飾された(型付き)Notes証明者の名前を入力します(/o=acme)。

デフォルトのNotes Certifier名

Notesのアドレス帳で検索される、デフォルトのNotes Certifier名(型なし)を入力します(/acme)。

デフォルトのNotes Certifierのパスワード

新規ユーザを証明するときにこのドライバが使用する、デフォルトのNotes Certifier IDのパスワードを入力します。

このパスワードは、名前付きパスワード機能を使用してセキュリティ保護されています。Section 4.3, 名前付きパスワードの使用を参照してください。

Notes組織名

Notes組織の名前を入力します(これは通常、ツリーのルートのo=です)。

Notesドメイン

Notesドメインの名前を入力します。

ターゲットのNotesデータベース

ターゲットNotesデータベースの相対パスとファイル名(Dominoサーバ上)を入力します。パスは、Dominoサーバのデータディレクトリとの相対パスである必要があります。

このデータベースはNotesアドレス帳ですか?

このドライバには、異なるNotesデータベースと接続する機能があります。

Notes変更ログデータベース

Notes変更ログデータベースの相対パスとファイル名(Dominoサーバ上)を入力します。このファイルはndsrepによって作成されます。パスは、Dominoサーバのデータディレクトリとの相対パスである必要があります。

新しいNotesユーザを認証しますか?

ドライバが、購読者チャネルのNotesに追加されるユーザを証明する必要があるかどうかを指示します。

Notes ID保存パス

ドライバが新しいユーザIDファイルを作成する場所のパス(Dominoサーバ上)を入力します。

Notes証明書ログデータベース

Notes証明書ログデータベースの相対パスとファイル名(Dominoサーバ上)を入力します。パスは、Dominoサーバのデータディレクトリとの相対パスである必要があります。

ユーザ証明書でアドレス帳を更新しますか?

購読者チャネル上のNotesで新規ユーザを認証するときに、Notesでアドレス帳のサーバエントリを更新するかどうかを指示します。

ユーザIDファイルをNotesのアドレス帳に保存しますか?

購読者チャネルのNotesに追加されたユーザを証明するときに、Notesが新しいユーザIDをアドレス帳に保存するかどうかを指示します。

Dominoサーバは北米のサーバですか?

新規ユーザを証明するときに、このドライバがバインドするDominoサーバが北米のDominoサーバかどうかを指示します。これは暗号化レベルに影響します。128ビット暗号化の場合は[はい]を選択します。

IDファイルの有効期限

購読者チャネルに追加されるユーザの証明時に、ドライバによって作成されるIDファイルの有効期間(年単位)を入力します。

Notesのパスワードの長さ:

Notesの新規ユーザIDのパスワードの最短の長さを入力します(0~16)。

デフォルトのNotesユーザIDのパスワード:

Notesの新規ユーザIDのデフォルトのパスワードを入力します。

デフォルトのNotes HTTPパスワード

Notesの新規ユーザのデフォルトのHTTPパスワードを入力します。

メールファイルを作成しますか?

購読者チャネル上でNotesに認証されたユーザのメールファイルをドライバに作成させるかどうかを指示します。

メールデータベース保存パス:

ドライバが新しいメールデータベースを作成する場所の相対パスを入力します。パスは、Dominoデータディレクトリとの相対パスである必要があります。

Notesメールデータベーステンプレート

新しいメールデータベースの作成時にこのドライバが使用するNotesメールデータベーステンプレートの(Dominoサーバ上の)相対パスおよびファイル名を入力します。パスは、Dominoサーバのデータディレクトリとの相対パスである必要があります。

Notesメールサーバ

このドライバが新しいメールデータベースを作成するNotesメールサーバの名前を、完全に修飾された標準形式(cn=NotesServer/o=Organizationなど)で入力します。

インターネットメールドメイン

インターネットの電子メールアドレスを生成するときに使用されるインターネットメールドメインを入力します。

アクセス拒否グループのユニバーサルNotes ID

アクセス拒否グループのNotesユニバーサルIDを入力します。これは、Notesクライアントのグループのプロパティシートに示されている32文字のIDです。

発行者チャネルのポーリングレート

発行者チャネルが変更ログの更新をチェックする頻度をポーリング間隔(秒単位)で入力します。

ユーザの発行者配置先パス

eDirectoryユーザが作成されるeDirectoryパスを入力します。

グループの発行者配置先パス

eDirectoryグループが作成されるeDirectoryパスを入力します。

ユーザの購読者配置元パス

ユーザ変更を検出するeDirectoryパス(サブツリーのルート)を入力します。

グループの購読者配置元パス:

グループ変更を検出するeDirectoryパス(サブツリーのルート)を入力します。

イベントのループバックを検出しますか?

イベントのループバックを許可しない場合は[はい]、イベントのループバックを許可する場合は[いいえ]を選択します。

NDSREPのスケジュール単位

ndsrepポーリング間隔のスケジュール単位を入力します。

NDSREPのスケジュール値

ndsrepポーリング間隔のスケジュール値を入力します。

DN形式

発行者チャネルで使用される識別名の形式を入力します。

NDSREP Dominoコンソールトレース設定

Dominoコンソールトレース設定を入力します。

属性をチェックする

オブジェクトイベントごとにすべての属性をチェックするかどうかを指示します。

タイムスタンプを書き込む

同期されるオブジェクトごとにドライバのタイムスタンプを書き込むかどうかを指示します。

パスワードの障害を通知するユーザ

パスワードの障害の発生時に通知するユーザの名前を入力します。

Enable Entitlement features (エンタイトルメント機能の有効化)

エンタイトルメントドライバを使用して、このドライバ環境設定により提供されるエンタイトルメント機能を有効にする場合には、[はい]を選択します。

これは設計時に決定されています。『Novell Identity Manager 3.0管理ガイド』に記載されているエンタイトルメントについて十分に理解した後でない限り、このオプションに対して[はい]を選択しないでください。

Force Remote Loader Connection (リモートローダによる接続を強制)

[リモート]を選択して、ドライバをリモートローダサービスで使用するように設定するか、[ローカル]を選択して、ドライバをローカルで使用するように設定します。リモートにするかローカルにするかの判断については、Section 2.1, ドライバをインストールする場所を参照してください。

リモートホスト名とポート

リモートドライバの環境設定にのみ必要です。

このドライバ用のリモートローダサービスがインストールされ、実行するホストの名前またはIPアドレスとポート番号を入力します。デフォルトのポートは8090です。

ドライバパスワード

リモートドライバの環境設定にのみ必要です。

ドライバオブジェクトパスワードは、リモートローダがメタディレクトリサーバに対して自身の認証を求めるときに使用されます。このパスワードには、Identity Managerリモートローダ上のドライバオブジェクトパスワードと同じパスワードを指定する必要があります。

リモートパスワード

リモートドライバの環境設定にのみ必要です。

リモートローダインスタンスへのアクセスを制御するために、リモートローダのパスワードが使用されます。このパスワードには、Identity Managerリモートローダ上のリモートローダパスワードと同じパスワードを指定する必要があります。

2.4.3 ndsrepを使用したデータベースレプリケーションの設定

ndsrepを使用したレプリケーションを設定するには、次の節で説明する手順に従います。

ndsrepの設定

  1. Section 2.4.1, ドライバシムのインストールの手順を読み、ndsrepおよびドライバの起動について理解します。

  2. Section 2.4.1, ドライバシムのインストールで説明されているように、使用プラットフォームに必要なファイルが所定の場所にコピーされていることを確認します。

  3. (Windowsのみ) c:\lotus\domino (または、該当するDomino実行可能フォルダ)をシステムパスに追加し、コンピュータを再起動します。

  4. ndsrepをロードする前に、Lotus Notes用Identity Managerドライバを少なくとも1回は起動しておきます。

ndsrepのロードと実行

ndsrepのロードと実行は、必ずDominoサーバのサーバコンソールから行います。ndsrepプログラムは、出力データベース(デフォルトではndsrep.nsf)を作成し、Dominoサーバのアドレス帳(または別のNotesデータベース)上の変更を検出し、この変更を出力データベースにコピーします。

  • ndsrepのロード: Dominoサーバコンソールからndsrepをロードします。

    notes.ini内のServerTasks =ステートメントにndsrepを追加し、Dominoサーバを再起動します。

    例:

    ServerTasks=Update,Replica,Router,AMgr,AdminP,ndsrep notesdrv1, CalConn,Sched,HTTP,IMAP,POP3
    

    または

    Notesのサーバコンソールウィンドウで次を入力します。

    load ndsrep instance
    

    いずれの場合でも、ドライバ名にスペースが含まれている場合は、ドライバ名を引用符で囲む必要があります。

  • ndsrepの制御: 次の表で説明されているTELLコマンドを使用します。

    次のndsrep TELLコマンドにより、ndsrepの即時アクションを実行できます。これらのコマンドは保存されず、ndsrepがアクションを実行するだけです。

    TELLコマンド

    説明

    RefreshConfig

    環境設定ストアからndsrep環境設定情報を読み込みます。

    Replicate

    更新レコードを即時チェックします。

    Resume

    タイマイベントとレプリケーションの処理を再開します。

    ShowConfig

    コンソールウィンドウにndsrep環境設定情報を表示します。

    ShowFilter

    発行時にndsrepが使用する更新レコード用フィルタの最初の240文字を表示します。

    Suspend

    Resumeコマンドが発行されるまで、アクティビティを停止します。

ndsrepの複数のインスタンスのセットアップ

1つのDominoサーバに対して複数のドライバを実行するために複数のndsrepインスタンスを実行することができます。ndsrepのロード時、パラメータとしてドライバインスタンス名を指定する必要があります。デフォルトでは、このインスタンス名はドライバの名前になります。

ドライバ名にスペースが含まれている場合、ドライバ名を引用符で囲む必要があります。

ndsrepと複数のインスタンスのセットアップについては次の注意点があります。

  • ndsrepをロードするには、インスタンス名を指定する必要があります。
    load ndsrep instance
    

    ndsrepがロードされ、instance値によりTELLコマンドから参照されます。

  • デフォルトでは、ndsrepはインスタンスの環境設定データを共通のNotesデータベース(dsrepcfg.nsf)に保存します。
  • 複数のndsrepインスタンスが自動的にロードされるようにnotes.iniを変更するには、notes.iniのServerTask行にndsrep instanceを複数回挿入します。

    例:

    ServerTasks=Update,Replica,Router,AMgr,AdminP, ndsrep notesdrv1,ndsrep notesdrv2,CalConn,Sched,HTTP,IMAP,POP3
    
  • カスタム環境設定では、別の環境設定データベースを使用するように設定することもできます。このためには、ndsrep環境設定パラメータを使用し、Section 4.0, ドライバのカスタマイズのパラメータの表内の「NDSREP Configuration Database (NDSREP環境設定データベース)」と「NDSREP Configuration Instance (NDSREP環境設定インスタンス)」で説明されている-f filenameパラメータを使用してndsrepをロードします。

2.4.4 データの移行と再同期化

Identity Managerでは、データが変化するとデータが同期されます。すべてのデータを即時に同期する場合は、次のオプションから選択できます。

  • eDirectoryからのデータの移行: アイデンティティボールトからアプリケーションに移行するコンテナまたはオブジェクトを選択できます。オブジェクトを移行すると、メタディレクトリエンジンによって、一致、配置、および作成のすべてのルールと、購読者フィルタがそのオブジェクトに適用されます。

  • eDirectoryへのデータの移行: アプリケーションからアイデンティティボールトにオブジェクトを移行する際にIdentity Managerが使用する条件を定義できます。オブジェクトを移行すると、メタディレクトリエンジンによって、一致、配置、および作成のすべてのルールと、発行者フィルタがそのオブジェクトに適用されます。オブジェクトは、クラスリストで指定した順序で、アイデンティティボールトに移行されます。

  • 同期: メタディレクトリエンジンが、購読者クラスフィルタを調べ、該当するクラスのすべてのオブジェクトを処理します。関連付けられているオブジェクトはマージされます。関連付けられていないオブジェクトは追加イベントとして処理されます。

いずれかのオプションを使用するには:

  1. iManagerで、[Identity Manager] >[Identity Managerの概要]の順に選択します。

  2. Notesドラバが含まれているドライバセットを検索して、ドライバアイコンをダブルクリックします。

  3. 該当する移行ボタンをクリックします。

2.4.5 ドライバのアクティベーション

インストール後90日以内にドライバのアクティベーションが必要です。アクティベーションを行わないと、ドライバを実行できなくなります。

有効にする方法の詳細については、『Identity Manager 3.0インストールガイド』の「Novell Identity Manager製品を有効にする」を参照してください。